なのるなもない教員の備忘録

タイトル通りです。

【読書】未来のために。前田康裕『まんがで知る未来への学び‐‐これからの社会をつくる学習者たち』

 

本シリーズでは平成29年度3月に公示された新しい学習指導要領の中核にある「よりよい学校教育を通してよりよい社会を創る」という理念のもとに、「学習指導要領とその基になった中央教育審議会答申をベースにし、自分なりの解釈でストーリーを作り、学校関係者以外の方にも読んでいいただこうと書いたもの」(p.4)になっています。

 

学校や教師が今、どのような環境の中で仕事をしているのかという労働問題やどのようなことに留意しながら授業を行っているのかという授業や評価に関することなどを幅広く扱っています。狙っていた通り、学校関係者以外の方が読むと、今の学校がどのような方向に向かっているのかが分かるのではないでしょうか。もちろん、学校関係者が読んでも、自分を取り巻く環境がどのように変化しているのかを理解を深めることができます。

 

今までは一巻ごとに舞台となる学校での物語は完結していましたが、今回は次の巻にも引き継がれるようです。
今回の舞台は過疎化が進む地方の中学校。
自分自身が過疎化が進む地域に住んでいるため、シャッター街になっていく商店街や行政主導で手詰まり感のある地域復興など共感できるところが多く、と同時に心が痛くなりました。

これからの社会をつくるのは、未来の生徒たち。ならば、今の生徒たちにはどのような教育が必要になっていくのか。
自分が行う教科教育なども、学校や教科に閉じずに、地域との連携や社会問題に触れていきたいと感じました。