「ノンフィクション」のくくりで、エッセイ、評論、説明文など幅広く選書している。
読書に関する詩で始まり、詩で終わるところにノンフィクションへの心理的なハードルを下げようとする意識を感じる。
エッセイ、説明文、評論文など、今の中高生に合わせて、新し目の作品かつ新しいレーベル(「岩波ジュニアスタートブックス」など)から選書されている。
中高生なら背伸びをしてこれぐらいを読んでほしいという教える側のおごりがない。ただただ「ノンフィクションというジャンルも面白い。手にとって読んでみてほしい」という想いに溢れている選書だと感じた。
巻末に読書の手引が載っている。例えば、書評サイトやSNS、図書館の司書さんの活用。エッセイや説明文に比べ、とっつきにくさを感じられがちな「評論」との「楽しい」付き合い方。オススメのノンフィクションレーベルの図解。
自分が好きなテーマについて、そこからどのように本を選んでいけばいいのか、興味関心をもった先の道案内もしてくれる。
この一冊を使いながらどのような授業を展開できるだろうか。
ノンフィクションの魅力を紹介し、その先の楽しさまで導いてくれる素晴らしい一冊。